頭の中のあれこれ(1)「泥つきネギからパウダー状の土まで」

頭の中のあれこれ(1)

泥つきネギからパウダー状の土まで

頭の中のあれこれ

初めて陶芸に触れたのは、今から10年ほど前のこと。家族旅行で訪れた伊豆にある温泉宿の陶芸教室でのことだった。家族の中で一番手先が器用な祖父の渾身作を、いかにも陶芸家風に作務衣を着たおじいちゃん先生が「これは、全然ダメですね」と一言。先生の手でその湯のみは跡形も無く、ぺしゃんこのぐんにゃぐにゃに姿を変えた。祖父の心もぺしゃんこのずたぼろ。祖父には申し訳ないが、あの時の、一瞬にして形が変わる土の面白さが今でも忘れられない。

そこから土に魅了された私は、会社を辞め、岐阜県にある陶芸の専門学校に入ることになった。最初は学校が用意した土を使っていたが、周りのみんながするように、土の原料屋さん(ここ岐阜県は窯業の産地なので、身近に原料屋さんが点在している)に行って、自分好みの土を探し求めた。その頃私はまだまだ初心者で、とにかく大きいオブジェを作りたい一心で、ティッシュペーパーのような紙の繊維が土に混ぜられた、初心者でも扱いやすくて、大きいものを作りやすいようにブレンドされた土を買っていた。

 

◀︎実際に作ったオブジェ(タイトル:身体を包む器)

そして話は飛ぶが、私たちの会社は「乾式製法」という方法でタイルを作っている。パウダー状の土を金型に入れ、圧力をかけて形の揃ったタイルが出来上がる。これには本当にたまげた。土って水分があって、手が汚れて、乾燥の途中でヒビが入って、成形までに色んな工程を踏むのに、、工業製品の技術力に感嘆!この乾式タイルの質感、和菓子の落雁にちょっと似てる…

 

パウダー状の土(顆粒だしみたいな感じ)▶︎

毎日土に触れているが、立ち止まってみると、土がいかに多様性に満ちた素材で偉大なことがよく分かる。

 ピンポーン

隣に住んでいるおばあちゃんだ。手にはたくさんのネギ。採れたてだから泥がついてる。土を焼く、焼かないは抜きにして、とりあえず、これも土!

そうあれこれ考えていると、テレビ画面に現れた大相撲の土俵が目の前に入ってきた。これも土かー。調べてみると、型崩れしないよう粘土性が高く、砂が30%混ざって滑りにくい「荒木田土」というものを使っているとのこと。

嗚呼…土の話は尽きない。

(ヤ)

デザイナーの日々あれこれ考えていることをゆるくお伝えできればと思います。
毎月更新の予定…!

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